【自炊のラスボス】めんどくさい洗い物に勝つためのコツ8選
自炊とは、洗い物との戦いである。
ひとり暮らしの私の自炊歴は長い。しかし、同時に挫折も幾度となく味わってきた。
自炊の敵は「めんどくさい」ことだが、これは買い物したり、献立を考えたり、野菜を刻んだりすることではない。最もめんどくさいのは食べた後の後始末、「洗い物」である。
ここに「洗い物」に勝つための攻略法を記す。
- 洗い物との戦いは9割がたシンクの広さで勝敗が決まる
- 食器や調理器具の数を少なくする
- 料理は1度に沢山作る
- 一つのお皿に何品か盛る
- 何役も兼用できる食器を持つ
- タッパーではなく、小皿で保存する
- お湯を沸かすのに、やかんも電気ポットもいらない
- 排水溝こそが真のラスボス
洗い物との戦いは9割がたシンクの広さで勝敗が決まる
キッチンシンクの広さ、すなわち部屋選びの段階ですでに勝負は始まっている。ここを間違えると後からカバーは至難の業だ。
洗い物をするには、キッチンシンクという洗い場が必要だが、ここが小さいとお話にならない。箸や皿はまだいいが、フライパンや鍋、まな板といった面積の広い調理器具は洗うだけで一大事だ。裏表を洗うためにひっくり返さないといけないし、泡を綺麗に流すには蛇口から流れる水にフライパンの隅々を充てなければいけない。つまり、手持ちの鍋やフライパンが動かせる程度のスペースが必要なのだ。
まな板はミニサイズのまな板を使うこともできるが、鍋やフライパンは1度に沢山料理を作り貯めするためにも、最低でも26センチくらいの大きさは欲しい。
目安としては、フライパンや鍋がすっぽり入って、はみ出さない程度の大きさと深さがあるシンクを選ぼう。
- 〇:築年数が古いタイプの1Kによくある、作業台付きのキッチン。
- ✖:綺麗なワンルームに備え付けのミニキッチン。サイドに衝立があるとさらに狭い。
一見、前者はみすぼらしく、後者はおしゃれに見える。
だが、だまされてはいけない。自炊道は料理をする前が決勝戦だ。
部屋がどれだけ狭くても外に遊びに行けば気は晴れるが、シンクが狭いからと言って隣の家のキッチンを借りるわけにはいかない。
食器や調理器具の数を少なくする
洗い場が確保できたら、次は洗い物を徹底的に減らすことだ。そのためには、食器の数を少なくしたい。
皿が何枚もあると、まだ洗っていない皿を放置して新しい皿を汚そうとしてしまう。結果的に洗い物がたまって、山と積まれた食器を前に、ますます洗い物が嫌になる。箸は一膳、茶碗は一個、コップも一つ。次を作るためにはその前に使った食器を洗わなければいけない状態にすることで、洗い物がたまるのを防げる。
料理は1度に沢山作る
自炊と言っても、毎回一食分だけを馬鹿正直に作る必要はない。
まとめて2~3食分作ってしまえば、あとはチンするだけなので調理器具の洗い物を減らせる。
これは人にもよるが、同じメニューを2~3回続けて食べることで、冷凍ではなく冷蔵で保存でき、その分味も落ちにくいというメリットがある。付け合わせの野菜や小鉢、汁物だけ違うものを用意するなど工夫すれば飽きることもない。
一つのお皿に何品か盛る
複数の料理を一つの皿に盛ると、その分洗い物を節約できる。
例えば、ハンバーグ、サラダ、ライス、デザートの果物を1枚の大きめの平皿にすべて盛り付けると3皿は節約できる。イメージはびっくりドンキーの〇〇バーグディッシュ。
何役も兼用できる食器を持つ
平皿の次は深皿だが、ラーメンやうどんのような汁物と、カレーやシチューのようなルー的な物と、親子丼のような丼ぶり系の3つをカバーするものを選ぶといい。
1つで何役もこなす食器を買うと、必然的に食器の数は減る。
タッパーではなく、小皿で保存する
小皿だけは一回に使う枚数よりも多めに持つ必要がある。なぜならタッパーの代わりになるからだ。
まとめて料理を作ることに関してはすでに触れたが、作った料理を保存するときタッパーを使うのはオススメしない。タッパーは1個の食器に見せかけて、実は蓋と入れ物で二個に化ける。場合によってはたいして汚れてもいない蓋を何個も洗わなければいけない。
しかも、温めなおしてそのまま食卓に出すと、見栄えが悪い。見栄えの良さを優先してタッパーから料理を皿に移すと結局洗い物が増える。ならば、初めから一食分づつ小皿に取り分けてラップをかけて冷蔵したほうがいい。冷蔵庫から出してそのままレンチンできるし、容器を移し替える必要もない。ラップはそのまま捨てればいいので、皿が一つ汚れただけで済む。
お湯を沸かすのに、やかんも電気ポットもいらない
ひとり暮らしには必須と言われている瞬間湯沸かし器(ティファール)だが、私もこれの便利さには助けられていた。だが、あえてここは「いらない」と言わせてもらおう。
なぜなら、一人分の飲み水なら、マグカップにいれた水を電子レンジで温めるだけでも事足りるからだ。600Wで2分くらいから始めてみて、丁度いい量と分数を見つけておけば、次回からボタンを押すだけである。
キッチンはとかく汚れと隣り合わせなので、そこにある以上ポットや調理家電も汚れてきてしまうのである。 しょっちゅう洗うわけではないが、掃除の対象となるものは一つでも減らしたい。
排水溝こそが真のラスボス
実は真のラスボスは食器や調理器具ではない。そのすべての敵を倒したと同時に呼んでもいないのにいつのまにか現れるのが、排水溝汚れという裏ボスである。
やつはこれまで葬ってきた前座のボスたちのパワー(汚れ)を吸収している分、手ごわい。
「こ、これは昨日戦ったカレーのルー?!こっちは、一昨日のうどんにいれたごまではないか。葬ってなお、合体しよみがえるとは…いままでの戦いは一体なんだったんだ?」
とむなしくなってしまうこともある。
だが、これにも攻略法がある。まず、洗う前に汚れをふき取ってしまうことだ。
特に皿や鍋に残った油汚れやソースの残りは後で強敵となって復活するので、直接排水溝へは送らず、先に新聞紙やキッチンペーパーでふき取っておくことが望ましい。
キッチンペーパーが勿体ない?バカを言うでない。たった数十円分の投資で排水溝との戦いが2回から1回になるのだ。代わりにハウスキーパーさんを雇って掃除してもらったら数千円するんだから、タダみたいなものじゃないか。それに、水を汚さないから環境にも優しい。心置きなく拭くといい。
もちろん排水溝には100均で買った使い捨てネットをかけておくのだ。ナイロンネットより不織布タイプのほうが調味料の汚れもある程度取り除いてくれるからオススメだ。
いかがだっただろうか。
自炊道は奥が深いが、めんどくさささえ何とかなれば恐るるに足りない。
すでにミニキッチンの部屋に住んでしまっている人は潔く自炊をあきらめて次回に挑んでほしい。
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